使えば使うほどそのレンズの良さがわかる。
2019年の7月に発売されたばかりのTAMRONのズームレンズ 17-28mm F2.8のレンズなのですが、こいつやばいですわ。完全にハマりました。
もちろんまったく欠点のないレンズとは思いませんが、いろんな側面を考えると今のSONY製ミラーレスカメラにはベストな広角ズームレンズだと僕は思う。
この記事ではとにかくこのレンズの魅力について話していきたい。
読んだ後には欲しくなっているはずです。
TAMRONのフルサイズEマウントレンズ 17-28mm F/2.8 Di III RXD
こちらが溺愛してしまっているレンズ。TAMRONのフルサイズEマウント用の広角ズームレンズ「TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD」(Model A046)。
以前レビューしたTAMRON 28-75mmのF2.8通しズームレンズの広角バージョン。いわゆる大三元レンズの一つです。
商品名 | TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD(Model A046) |
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マウント | ソニー Eマウント |
焦点距離(画角) | 17-28mm |
F値 | 2.8~22 |
レンズ構成 | 11群13枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
最短焦点距離 | 0.19m (WIDE) / 0.26m (TELE) |
最大撮影倍率 | 1:5.2 (WIDE) / 1:6 (TELE) |
手ブレ補正 | なし |
フィルター径 | 67mm |
重量 | 420g |
フルサイズミラーレス用、つまりα7IIIなんかに使えるレンズでありながら重さは420g。フィルター径67mmと、相当コンパクトに仕上げてきました。
旅行に持っていく際に何より軽さを重視する僕ににとってはめちゃくちゃ嬉しい。手に持つと本当に軽いのがわかります。
軽いだけじゃなくて機能面も画質面も申し分ないというか相当良い。
α7III,α7RIIIなどを持っていて「広角が一本欲しいんだよな…」という方には間違いのないレンズです。
TAMRON 17-28mm F2.8の外観チェック
まずは外観からチェックしていきたい。
といってもTAMRON 28-75mm F2.8のレンズと非常に似た形。マットでぬるっとした質感。
リング部のゴムの質感もかなり好きです。TAMRONの外観は人によって好みがわかれるところではありますが、僕はかなり好み。
ツルツルした表面よりもマットなこの感じが好きなんです。
リングはレンズ先端側がズームリング。手前がピントリングとなっています。SONY純正のレンズとは逆の構成となっているので、最初は若干違和感があるかも。
このTAMRON 17-28mm F2.8のめっちゃ良いのが、インナーズームってところなんですよね。
ズームリングを回しても筒が伸びない。コンパクトさを保てるという面でもそうですが、動画撮影の際にジンバルを使えるというのも魅力です。
TAMRON 17-28mm F2.8 Di III RXDの良いところ・悪いところレビュー
このレンズを購入してからいろんなところへ撮影に行ってきました。建物の撮影もしたし、自然の撮影もした。ポートレートの撮影だってしました。
最近かなり貪欲に使っているので、自分なりに使ってみてわかった良いところ・悪いところをまとめておこうと思います。
意外と使いやすい焦点距離
まずは気になる17-28mmという一見中途半端な焦点距離。SONY純正なら16-35mmというところですが、広角側も望遠側も少し狭い。
どうかな…と思うところですが、僕としてはあまり気になりませんでした。
28以上はTAMRONの標準ズームに任せれば良いし、広角側は1mmの差が致命的に感じるシーンはありません。
17mmでも十分広いですもん。
周辺露光落ちが少なくてキリッとした解像感
しっかりとした作例はまた後でご紹介しますが、開放からキレッキレよ。
TAMRONすごいね、SONYの16-35mm F4のレンズと比較しましたが、解像感でいうとTAMRONの方がいいかもと思うレベル。
開放のF2.8では確かに多少周辺減光が起きていますが、F4になればそれもほぼ改善。
歪みも少ないし、色も良いし…死角がありませんでした。
厚めのフィルターは厳しい
もちろん良いところだけではなく気になる悪いところもある。一つはフィルターの問題です。
厚めのフィルターをつけるとほんの少しですが端がケラれてしまうんですよね。
NDフィルター一枚程度であれば問題ありませんが、これ以上の厚みのフィルターは厳しそう。
2枚重ねとかは難しいですね。
α6400との相性はイマイチ
もう一つイマイチな点をいうと、SONYのAPS-Cミラーレス α6400との相性はあまり良くないように感じています。
というのも、この17-28mm F2.8のレンズ、手ブレ補正が付いていないんですよね。α6400本体にも手ブレ補正がついていないので、特に動画撮影の場面がきつく感じました。
写真メインの場合は悪くないですが、25.5~42mmというのが焦点距離として中途半端なんですよね。
だったら16-35mmの方が焦点距離的に使いやすいなぁというのが僕の感想です。16-35mm F4のレンズなら手ブレ補正付いているので。
α7III動画にマジで最高
声を大にして言いたいのですが、α7IIIとかで動画撮影するにはマジで最高のレンズですこれは。
α7IIIなら手ブレ補正ない問題も解消されるし、何よりインナーズーム。ジンバル使用時でもいちいち調整の必要なくズームできます。
焦点距離は自撮りをするのにぴったりですし、ちょっと広すぎるなぁと思ったらSuper35mmモードを使えば焦点距離は1.5倍になります。
動画の時だけSuper35mmモードをどこかのカスタムボタンに割り当てておけばワンタッチで切り替えできるのでもう最高なんです。これ伝わりますかね?
TAMRON 17-28mm F2.8のポートレートの作例
このレンズに没頭している理由はまだまだ語れてしまいそうな感じですが、そろそろ作例の方をみていただきたい。
まずはポートレートの作例から。
ちなみに今回のモデルはひかる(@hikarudon12)さん。YouTubeの企画で撮影させていただきました。
↓その時の動画はこちら
どこを切り取っても最高に映える美人さんです…
まずは一枚。室内でしたが逆光でいい感じだったのでパシャっといってみました。
さすがF2.8通しということでしっかり背景がボケてくれます…!28くらいで撮影しているのですが、顔が伸びることもなく自然な感じ。
全然歪みを感じずに切れるシャッター。「あれ、広角ってこんなに撮影しやすかったっけ?」と感じてしまいます。
そのくらい広角の違和感がない。
開放からボケとピント部のコントラストがしっかりとしていて、撮影していて気持ち良い。
全体の色味としては若干オレンジが強く出るかなという印象です。肌に少し赤みがかかる感じ。
このあたりはなんとなくGマスターレンズの色味に似ているような気がしてしまいました。
ついでにそこにあった電球をパシャリ。
広角レンズで撮影した写真とは思えないボケ感。いや〜、楽しいです。
TAMRON 17-28mm F2.8の景色の作例
せっかくの広角レンズでありますので、ポートレート以外にも色々と撮影してみました。
広角レンズでバシッといい画を撮影したかったので東京国際フォーラムまでいってきました。
まずはこちらの写真。F2.8で撮影してみました。編集なしでも映えるのが国際フォーラムの良いところ。
若干周辺露光が落ちているような感じはしますが、開放でもこの程度。
この周辺露光落ちもF4でだいぶ回復します。解像感に関してはF2.8の時点から十分と思えるほど良いですよね…!
ちなみにこちらの写真はSONY 16-35mm F4で撮影してみた写真。同じF4で撮影していますが、こちらの方が周辺露光落ちが顕著です。
開放F値が低く設定できる分、同じF値での特性はTAMRON 17-28mmの方が良さそうな感じですね!
↓ちなみにSONY 16-35mm F4との比較はこちらの動画で紹介していますので、お時間ある時に覗いてみてください!
東京駅に移動してその他にもパシャパシャと撮りまくりましたが、どれを撮っても良い感じ。
広角なのに前にボケを入れた描写もパッと撮影できるし、F値を絞ってキリッと撮影させることもできる。
キレが良いからかコントラストが高いからか、カメラのダイナミックレンジが広がったかと錯覚してしまうほど。
どんなものを撮影するのにも最高に使えます。
写真だけじゃなく、動画もいけるTAMRONの広角最高です
正直、広角レンズって僕はあまり好きじゃないんですよ。
ボケ感を得にくいし、余計な物が入ってしまうので写真の主題も表現しにくい。
だからいつも中望遠レンズばかりを使っていたのですが、今回ばかりはハマってしまいました。その使い勝手と描写力に魅了されてしまいました。
写真を撮っても良いし、動画だってバッチリ。ここまで良いと思える広角レンズ、他にはなかなかないんじゃないかな?
↓簡単なレビュー動画はこちら