最低気温-12度。記事執筆現在、群馬の伊香保に降り立っています。
一言で言うと極寒の地。「今日は特別寒い日だよ〜」と地元の方に言われましたが「ですよね」としか返せないくらい寒い。っていうか聞かなくてもわかるくらい特別寒い。誰に聞いても伊香保といえば石段というので、石段を一番上まで登ってみたのですが、その時には手も足も感覚がないくらい冷たい。
もうむり!と思ったその時、「露天風呂」の文字が見えました。
石段の一番上から徒歩5分の伊香保温泉
温泉との出会いは石段街。365段ある石段の途中にも温泉があるのですが、LINE@の読者から「一番上の露天風呂がおすすめです!」という口コミが入っていたの、凍える体をムチ打ちながらで迷わず一番上まで。
伊香保露天風呂自体は伊香保の石段を一番上まで登ったところから5分ほど歩いたところにあります。「さらに歩くんかい」というツッコミをこらえながら、雪道を進みます。
途中には「河鹿橋」という橋があり、このへんは季節によっては紅葉のライトアップが見えるよう。季節的には紅葉の季節ではないので今回は拝めませんでした。残念、雪景色で我慢です。
シンプルな露天風呂
これだけ歩かせるからにはさぞ大きくて色々ある複合施設なのかな、と想像を膨らませていたのですが、あるのは休憩所と露天風呂のみ。
休憩所には自動販売機などはありますが、何かアトラクションなどがあるわけでもない。しかしながら、こういう休憩所だけでもまさにオアシス。ストーブを見てこんなにテンションが上がったことがあったでしょうか。いや、ない。
入り口でチケットを購入します。入浴料は大人一人450円。タオルは300円、バスタオルは1,000円です。
僕はたまたまタオルを持っていたので入浴料のみですみました。記念にタオルを購入する方も多いみたいなので、気になっているなら買ってもいいかも。
のれんをくぐるとそのまま風呂の入り口が。男用が手前で、女用が奥のようですね。
余計なものを削ぎ落とした風呂
ここからはさすがに写真は撮れないのでご了承を。
男性用の扉をひらいたらあるのは温泉とロッカー、のみ。シャワーを浴びる設備も、何か囲われた着替えのスペースもありません。まさに野ざらし。塀は低いのでジャンプしたら男風呂は覗けてしまいそうです。
こんな寒い中、服を脱ぐのか。ゴクリ。
ここからが勝負と決心を決めて、一気に服を脱ぎ散らかします。脱いだ服をささっとロッカーに詰め込んで寒い身体を湯の中へ・・・の前に、しっかりとかけ湯をします。いざ、中へ。
秘湯に入っている感覚
冷たくなってしまった手足を湯につけた瞬間、少し針で刺されるような感覚になります。そのくらい外気との温度差が激しい。
じわりじわりと暖かいものが押し寄せてくる。ふと無意識的に「気持ちいいぃ」と言葉が漏れます。景色はほぼ100%の自然、いや雪景色。森の中にポツンと湧いている温泉に入っている感覚ですね。
タイミングもよく、雪見風呂ができたのは思わぬ収穫。草木が凍っているのをまじまじとみるこの時間が非常に幸せでした。伊香保に行って雪降ってて良かったと感じたのはこの瞬間のみ。
湯はやや白濁した茶褐色で鉄分が多めとのこと。このおかげで温泉を出ると身体に茶色い液体が少し付着します。だがしかしこれが良い。これは垢などではなく、源泉掛け流しならではの温泉成分。ここまで濃い成分の湯は味わったことがないので、逆に得した気分になります。
極寒の時こそ入りたい
脱衣所も全て外なので服を脱ぐのにはかなり勇気がいりますが、その後の温泉はえも言われぬカタルシスが訪れます。少しずつ温まるこの感覚、冷え切った木々、ほんの少し濁った温泉、全て含めて最高と感じました。これは寒い時にきて正解だ。
伊香保に行ったら是非立ち寄って欲しい。そこには都内では味わえない体験が待ち受けています。
次の記事:伊香保でうまい水沢うどんを
伊香保といえば日本三大うどん「水沢うどん」が有名。なかなか買えるところも少ないので、せっかくならぜひ食べて欲しい。ちゃんと美味しいお店を厳選してめっちゃうまいつけうどんを食べてきました。