身軽になればなるほど、新しいものが見えてくる。ちょっとした散歩や旅行など、特に新しいところに足を運ぶときには身軽さというのが自分の中では重要なポイントの一つ。
僕の一番の趣味であるカメラにおいても同じ気持ちで、ガチッと撮影にいく時以外は身軽でいきたい。できれば小さく軽く、そして写りの良いレンズが欲しかったのです。
↓このレンズについては動画にもしていますので、ぜひチェックしてみてください。
フォクトレンダー NOKTON CLASSIC 40mm F1.4
軽いだけじゃなく、明るさも欲しい。ということで購入したのがフォクトレンダー(Voigtlander)のNOKTON CLASSIC 40m F1.4というレンズです。
実は同じNOKTON CLASSICで35mm F1.4のレンズもあるのですが、そちらの方が数万高いこともあってこちらの40mmの方を購入することとなりました。撮影する感覚もそこまで変わらなそうだしね。
商品名 | Voigtlander NOKTON CLASSIC 40mm F1.4 S.C |
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マウント | ライカMマウント |
焦点距離(画角) | 40mm |
F値 | 1.4~16 |
フルサイズ対応 | ○ |
レンズ構成 | 6群7枚 |
絞り羽根枚数 | 10枚 |
最短焦点距離 | 0.7m |
手ブレ補正 | なし |
フィルター径 | 43mm |
重量 | 175g |
オートフォーカス機能は削ぎ落としてしまったものの、iPhoneと同程度の軽さとF1.4という明るさが非常に魅力的なレンズです。
といっても購入したのは嫁のことさん。もともと友人のトバログが持っていたレンズを譲りうけ、今は夫婦で共有しながら使っています。
40mmという画角は珍しくはありますがピント合わせもしやすく、思いのほか非常に使いやすい。
後ほど詳しく紹介しますが、今回僕が手に入れたレンズは「シングルコート」というオールドレンズのような独特な写りをするタイプのもの。これがまた素晴らしく、ついついハマってしまうのです。
『フォクトレンダー NOKTON CLASSIC 40mm F1.4』をα7IIIに装着してみる
僕が購入したNOKTON CLASSIC 40mm F1.4はライカMマウント用のもの。
Eマウント用のも発売されているのですが、Mマウント用の方が見た目がクール。それだけの理由でマウントアダプターを介してこのレンズを使っています。
↓安価なマウントアダプターはこちら
レンズにある2つのリング
レンズには2種類のリングが付いています。先端のリングは絞り調整用のリング。1.4 , 1.8 , 2 , 2.5…というように段階的にF値を設定できます。
中ほどのリングはピント調整用。最短焦点距離0.7mから無限遠まで無段階で設定できます。細かい調整ができるようにツマミがついており、ピントリングの硬さも絶妙で非常にピント合わせがしやすい。
青く光る「S.C」の文字
レンズの脇の部分に青く印字されている「S.C」の文字。こちらはシングルコートの略です。
そもそもこの『NOKTON CLASSIC 40mm F1.4』には
- マルチコート
- シングルコート
の2種類があります。マルチコートの方では、僕らが今普通に使っているオートフォーカスのレンズのような自然な色合いを表現できるようになっています。
対してシングルコートはオールドレンズのような渋い色合いや、逆光時には綺麗なフレア・ゴーストを得ることができます。
『フォクトレンダー NOKTON CLASSIC 40mm F1.4』の作例たち
レンズの外観やスペックについてはこんなところにしておいて、パシャパシャ撮ってきた写真についてご紹介したいと思います。
40mmというと標準域と呼ばれる焦点距離の範囲では比較的広角な方かな。故にボケ感はあまり期待していなかったのですがピント部のキレの良さとの対比でしっかりとボケ感を感じられます。
しっかりと光と陰を写し撮れる、素晴らしさを感じます。
F値は1.4スタートですが、F1.4~2くらいまではファインダー越しにもソフトフォーカスさを感じます。スナップの時はピントを外すのが怖いのもあってF2.8〜F4あたりを中心に使っていますが、腰を据えて撮影できる時は解放で撮影したくなる。
ソフトフォーカスも表現の一つと考えて撮影するのもありなんですよね〜
明るい場所で撮影すると周辺露光(四隅の明るさ)がかなり落ちているのを感じます。しかしながら、その周辺露光落ちでさえクセになる。
むしろそれによって出てくる空のディテールなんかもあって、なるほど普通のレンズでは得られない部分だなと感じます。
人を撮影するのにも使えるし、
無機質なものを撮影するのにもいい感じ。F2.8以上ではピント部が浮き上がるような写りをしてくれるので、撮っていて非常に気持ちが良いです。
最短焦点距離が0.7mとかなり遠めのレンズなので、テーブル上の料理を撮影しようとすると相当苦しく感じます。テーブルの上を撮影するのには向かない感じですね。
ちなみにRAW撮って出しの写真はこんな感じ。
編集前でも独特の色味を感じられます。普通のレンズではこんなに淡い色味は出ないよなぁ…
ヘリコイド付きマウントアダプターを使って可能性を広げる
レンズの性質上、近いものにはピントが合わないのがこのレンズの弱点。その弱点を克服するマウントアダプターも発売されており、現在僕はこちらを使っています。(実は記事を書いている間にどうしても欲しくなって買っちゃいました。)
マウントアダプター自体に「ヘリコイド」というリングがついており、これを回すことによってレンズが繰り出して近くのものにもピントが合うようになります。
いろんなメーカーから同じようなアイテムが発売されていますが、多分この「SHOTEN」から発売されているマウントアダプターが一番安いんじゃないかと思います。
これでグッと被写体に近づけるようにな理ました。もちろん写りは変わらず。テーブルフォトも楽々できるようになって相当使いやすくなります。
ヘリコイドの回す方向がレンズのピントリングと逆だったりと若干の難点は感じますが、その点を差し引いても革命的な感動がありますね!
懐かしさを感じる現代のレンズ
何日かこのレンズ一本で過ごしてみたのですが、撮影した写真はほとんどピントを外していませんでした。もちろんα7IIIについているマニュアルフォーカスアシストの機能があるからってのはありますが、それを差し引いてもピント合わせはかなりしやすい。
キレのある描写もできるしノスタルジックな写りも表現できるのに、コンパクトで使いやすい。ノスタルジーを現代の技術で詰め込んだ素晴らしいレンズでした。
↓このレンズについては動画にもしていますので、ぜひチェックしてみてください。
できればMマウント用のを買ってα7で使って欲しい
ライカMマウント用として発売されているこのレンズ、なのにα7IIIとの相性がすこぶる良いと思うんです。Eマウント用のものよりも見た目がクールだってのもありますが、ヘリコイド付きのマウントアダプターも付けれるし。
欲しいと思ってくれたらぜひライカMマウント用のものをα7シリーズで使ってみて欲しいです…!